リマークジャパン代表、裴 崗 (ペイ・コウ) :DX推進の道のり

Gang Pei ITC 2023

2023年3月1日にReMarkはITC Asia Roadshowに参加しました。リマークジャパン代表の裴 崗(ペイ・コウ)は、保険における新たなイノベーションの出現とリマークがそれらを活用して今日の保険契約者のニーズにどのように応えているかについて話しました。この記事はInsureTech Connect AsiaのエグゼクティブプロデューサーであるVivienne Khooが執筆したもので、原文は2023年4月26日に掲載されたものです。

最善な顧客体験を実現するために保険に革命を起こす:リマークのデジタルトランスフォーメーション戦略

リマークジャパン代表(リマークグループ北アジア代表兼任)である裴 崗(ペイ・コウ)との対談では、伝統的で規制の厳しいさまざまな業界におけるデジタル変革の経験について、知見を話してくれました。また、日本の若い世代にアピールするため、リマークが保険へのアクセスを簡素化し、保険契約者のライフスタイルに応じた保障額を設定していることについても言及しました。さらに、優れた保険体験を提供するために新たなテクノロジーを活用することで、リマークがどのように時代の先端を行くつもりなのかについても深く言及しました。

1. リマークに入社するまでの経歴と、キャリア形成に影響を与えたものについてお聞かせください。

通信、ヘルスケア、製薬など、いくつかの業界で働いていましたが、すべての仕事に共通していたのは、デジタルトランスフォーメーション(DX)の遂行でした。また私が働いてきた業界には、伝統的で厳しい規制があるという共通点もありました。

システムやプロセスを変革するのは容易ではありません。その中で前進しようとする際、自社のビジネスとテクノロジーがもたらす価値を深く理解する必要があります。このように、保険業界は、私がこれまで働いてきた他の業界と何ら変わりはありませんでした。また、私は大学で経済学を専攻し、統計学と保険数理学に重点を置いていたので、保険業界での経験に役立ちました。

このようなユニークな経歴があったからこそ、現在の職務に適しており、リマークから日本市場を中心とした北アジアでの活動のリーダーを任された理由の一つでもあります。

これまでの経験を生かし、デジタル・トランスフォーメーションを活用して保険会社などのお客様のビジネス目標を達成し、お客様の価値を最大化することを可能にするリマークのビジネスモデルの変革に携われることは非常に刺激的な機会となっています。

2. 先日のITC Asia Japan roadshowで、「(日本では)若い世代にとって保険は十分に魅力的ではない」とおっしゃっていました。詳しくお聞かせください。また、リマークはそれに対してどのような取り組みをしているのでしょうか。

現段階では加入にはいたっていませんが、Z世代は保険に対する関心を持っています。

裴 崗 (Gang Pei) Head of North Asia, ReMark

3. ReMarkは過去にどのようにテクノロジーを活用してきたのでしょうか。また、これらはどのように顧客体験を向上させることができるのでしょうか。

リマークは、グローバルな保険マーケティング、テック・コンサルタント会社です。38年以上にわたり、郵便からデジタルまで、あらゆるチャネルで12,000件以上の保険マーケティング施策を実施してきました。この間、私たちはテクノロジーの進歩に合わせて、知識、知見、そして方法論を進化させてきました。

その例として、保険契約管理システム「RaPid」の開発、SCORの生物学的年齢モデルBAMアルゴリズムを搭載した健康増進アプリ「Good Life」、AI疾病予測サービス「Good Health」があります。実際、Good LifeアプリはそのUI/UXで国際的なデザイン賞であるiF デザイン賞を受賞したばかりで、またインディゴデザインアワード(Indigo Design Award)でも、その革新性に関連した複数の賞を受賞したところでした。

リマークのソリューションはすべて、最高の消費者体験を提供するために設計されています。そして私たちは、日本でより良いライフスタイル保険を提供するために、現代のテクノロジーの進歩に取り組み続けています。

保険へのアクセスを簡素化し、保険契約者のライフスタイルに応じた保障額を設定します。私たちは、より手頃な価格で、より柔軟な保険にします。

裴 崗 (Gang Pei) Head of North Asia, ReMark

4. 今後5‐10年の間に、デジタル分野はどのように進化していくとお考えですか?また業界にとって差し迫った課題と機会は何ですか?そしてReMarkはどのように先手を打っていくのでしょうか。

デジタル化は目標や目的であってはなりません。あくまでも、ビジネスを効率化し、お客様の生活を便利にするためのツールや方法です。従来、保険は対面販売に依存した商品が多く、消費者にとって理解するのが困難で複雑な場合がありました。消費者は、自分のニーズに合った適切な商品、適切なプランを選択するのに苦労しています。しかし、ここでデジタル化が革命的な効果を発揮するのです。

私は、新しい形の保険を信じています。保険会社は、人々のライフスタイルと連動した商品を提供する必要があります。SNSやECのように、保険はもっと人々の生活に密着した存在になる可能性があります。販売チャネルを多様化し、彼らに合うと想定したものではなく、実際に彼らに合わせることが必要です。

リマークは、世界消費者調査や様々なマーケティング施策を通じて、常に市場から学んでいます。私たちは、最高の保険体験を提供するために、デジタルソリューションを常に進化させています。