ライフスタイル保険:次世代のエンゲージメントを高めるために

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先日行われたInsurTech Connect Japan主催の対談ではReMarkの北アジア代表(リマークジャパン株式会社取締役社長)の裴 崗(ペイ・コウ)とIncomeのデジタル最高責任者であるPeter Tayは日本でのライフスタイル保険の模索について語りました。InsurTech Asiaの創業者であるGeorge Kesselmanが進行し、保険会社が保険というものを再考することで、いかにして次世代の保険契約者との関係強化に努められるかを議論しました。

これからの世代は、より自由な働き方に

Z世代とミレニアル世代のライフスタイルは、テクノロジーによって大きく変わっていることを認識することが重要です。テクノロジーは、私たちの生活、学習、遊び、そしてビジネスのあり方を変えつつあります。若い世代の自由な働き方を選ぶ人は増加傾向にあり、将来に対する考え方も大きく変わってきています。

保険業界は、新しいテクノロジーとデジタルトランスフォーメーションの到来に伴い、ユニークなチャンスと課題を抱えています。若い世代に対する保険の価値に関する教育は、ますます重要になってきています。

実際、ReMarkの最新の世界消費者調査では、他の年齢層と比較して、Z世代とミレニアル世代に保険に関する大きな知識格差があることが明らかになりました。

また、リスク状況の変化に伴い、保険会社は、顧客中心で、適切かつ優位性のある姿勢を向上させることで、金融包摂性を高めるために商品を見直すことが不可欠となっています。

一人一人に合った提案で、消費者行動の変化を促す

手軽な金額で短期の保障を提供するライフスタイルに沿った商品を保険として検討することは、若い世代、そして収入が低い人々に魅力ある保険となります。このような保険モデルは徐々に関心を持たれています。その背景として、従来の複雑でお金がかかる保険と比較し、わかりやすく、手軽に加入することができることが挙げられます。

IncomeのChief Digital Officer であるPeter Tayは以下のように述べています。「新しい消費者のスタンダードに沿うように保険のエコシステムを構築するためには、保険業界に限らずライフスタイルのサービスを提供する企業と機会を模索することが求められてきます。それを実現するためには、保険会社がパートナー会社に専門知識を提供し、金融関係ではないプラットフォームに保険商品を超えた金融サービスを組み込むことで、いまある提案を成功させることができます。より多くのパートナー企業が参画することで、エコシステムを構築することができます。」

新しい消費者のスタンダードに沿うように保険のエコシステムを構築するためには、保険業界に限らずライフスタイルのサービスを提供する企業と機会を模索することが求められてきます

Peter Tay Chief Digital Officer, Income

e-コマースの到来と普及により、消費者はいつ、どこで、どのように保険に加入するか自身でコントロールできるようになりました。ライフスタイル保険は人々の日常生活におけるお買い物やサービスの利用に組み込み型保険に機会をもたらします。

ライフスタイル保険はどのように機能するのか

ReMarkの提携企業であるIncome社によるデジタル保険のイノベーションをもたらしたSNACKはライフスタイル組み込み型のマイクロ保険、マイクロ投資の提案で、バイトサイズの保険料で保険の保障に積み立てる仕組みになっています。自身でコントロールできること、フレキシブルなものを求めたデジタルに精通している消費者向けの保険を再考するために役立ちます。

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金融関係でない企業では、保険は消費者にロイヤリティ提案をするものだと捉える見方が増えてきています。SNACKのソリューションは保険会社にとっては、新しい顧客獲得につながり、パートナー企業にとっては、付加価値のある保険を顧客に提供することができます。昔では考えられなかった飲食、健康分野、デリバリーサービスや交通手段、そして、小売店など無限大の可能性があります。

SNACKアプリについて詳しく

ReMarkの世界消費者調査では日本の保険会社が適した商品を次世代が使うような適した販売チャネルで提供されていないということがわかりました。

ReMarkの北アジア代表 兼 リマークジャパン株式会社代表取締役社長の裴 崗(ペイ・コウ)は以下のようにコメントしました。「世界的にミレニアル世代は保険に加入する主な層になっています。しかし、日本ではサイレント世代がトップであり、若い世代に魅力ある保険を提供できていないことを示唆しています。71%の日本人が組込み型保険を認知していますが、53.3%の回答者がその保険が必要ないと回答しました。若い世代はますますデジタル化した世界を生きていて、必ずしも車や家を所有していないような世代です。なので、彼らの新しい生き方は、保険会社にとって適した価値あるものを提供する組込み型保険の見直しをする機会をもたらします。」

世界的にミレニアル世代は保険に加入する主な層になっています。しかし、日本ではサイレント世代がトップであり、若い世代に魅力ある保険を提供できていないことを示唆しています。

Gang Pei ReMark北アジア代表

デジタルネイティブに保険を構築

日本ではデジタルネイティブが人口の約30%を占めており、保険会社は若い世代やこれからの世代に向けの保険を再定義する機会があります。定年まで同じ会社で働く長期雇用や、家や車を持つことを成功とした前の世代の方たちとは異なり、現在の世代は、戦争やインフレといった世界的な出来事の影響に対処しながら、交通や生活の面で共同生活をすることが多くなっています。

  • 日本人口の30% がデジタルネイティブ

この世代はまた、非正規雇用やフリーランスで働く傾向が強く、ライフスタイルが比較的不確実であることを受け入れており、これが保険を日常生活の一部とするソリューションの基盤となっています。

ライフスタイル保険は、個人の好みに合わせて保険をカスタマイズすることができ、日々のリスクをカバーするために、より柔軟で手頃な商品を提供するものです。携帯電話や保険の普及率が高い先進国である日本で、このアプローチを探求することは非常に興味深いものとなるはずです。

SNACKアプリについて詳しくはこちら