マレーシアの若者、保険に注目

Update3

保険会社は以前よりリスクや健康を意識し、テクノロジーに精通した消費者に対する絶好の機会を活用することができる。

健康意識の高まり

新型コロナウイルスの感染拡大による影響によりストレスを受けた1年が経ち、人々が以前より自分たちの生活や健康に対してリスクを避けようと、保険の需要を加速させているのは当然のことである。2020年度の世界消費者調査「人生を再確認する」では、コロナ禍の世界で消費者行動が世界的にどのように変化したかに焦点を当て、その結果特にマレーシアの若年層のライフスタイルと保険に対する考え方が、コロナ禍の影響を一定受けていることが明らかになった。このパンデミックにより消費者は明らかに健康意識を高め、特に若年層は高齢者層より早い段階から生活習慣の改善に努めた。こうした変化は保険会社の成長の機会を生み出し、その結果、保険、健康やデジタルサービスへの関心が高まったのである。


マレーシアの回答者の5分の4が45歳以下で、そのうち91.6%がパンデミックの影響により、リスクや保険の価値に対する考え方を改めたと回答し、それは世界平均である40.6%の2倍以上の結果であった。世界中で若年層の消費者、つまりミレニアル世代やX世代と呼ばれる消費者の間で、パンデミックの影響で自分の健康管理を積極的に行う人が増加した。マレーシア人のほぼ半分(46.9%)が、もっと運動をしたい、もっと健康的でいたいと回答し、世界平均の53.4%と似た調査結果であった。また彼らの衛生管理の徹底においての見方は完全に変わったようだ。

オンライン販売が加速

さらにマレーシアでは、新型コロナウイルス感染拡大防止対策として実施された都市封鎖の影響もあり、非接触の販売チャネルへの見方に劇的な変化があった。保険販売も例外ではない。ReMarkの調査によると、マレーシアでのオンライン販売の割合は2020年は26.9%となり、2019年(12.5%)の2倍以上に膨れ上がった。生命保険や医療保険への関心と自動化技術への慣れを考えると、当然のことながら若年層がこの変化の主要部分を占めているのである。

マレーシアでの自動化技術への信頼は、中国やインドネシア、そして韓国といった他のアジア諸国と比べると比較的低いようだが(自動化技術を活用している割合が、情報収集の際19.9%(マレーシア)に対し29.1%(その他アジア諸国)、そして保険金請求時52.1%(マレーシア)に対し68.9%(その他アジア諸国) )、保険代理店のスタッフと直接会うことはまだ勧められないことを考えると、2020年のオンラインへの移行は当然の結果だといえる。タカフルマレーシアがパンデミックをきっかけにオンラインでのアンダーライティングと健康評価を備えたデジタル販売プラットフォームを絶好のタイミングで採用したことは、明らかに賢明な判断である。また健康評価を備えたプラットフォームであることから、今後ヘルス&ウェルネス領域で将来の成長の余地もある。

従来の健康診断は必要ない

このプラットフォームの注目すべき機能の1つは、マレーシア人が対人の健康診断を必要とせずにオンラインで生命保険や医療保険に申込み、自宅という快適な空間から自動でアンダーライティングが可能ということだ。このプロセスは確かに、申込から提出、サービス要求まで、シンプルで迅速な体験を求める若い消費者のニーズを満たしている。

パンデミックとの戦いは長期戦になる。今後もパンデミックの社会への影響は目に見える形で起こるであろう。タカフルマレーシアは、顧客に貢献し、保険というものをより身近なものにする勢いを維持し続けており、この未曾有の時代に役割を果たすことを誇りに思っている。