福山市実証実験第一期の結果から見える市民の行動変容

Fukuyama article December 01

健康増進アプリを活用した取り組み

リマークジャパンが開発した健康増進アプリ「Good Life」は、福山市の実証実験サポート事業として採用され、2021年3月末から実証実験の参加者を募る形で市民に提供されました。

アプリの登録人数は当初の目標であった1,000人を超え、2021年9月末時点で約1500人のユーザー登録を達成しました。

2021年4月に中国新聞に実証実験に関する記事がデジタル・紙面で掲載されると急激に登録者数が増え、その後山陽新聞での記事掲載や中国放送でのテレビでの紹介があり、目標登録者数を超える結果となりました。

中国新聞 2021年4月11日 デジタル版

山陽新聞 2021年4月11日 デジタル版

RCC中国放送の「ピース!ピース!ふくやま」(7月4日放送)

中国新聞 2021年12月22日 デジタル版


ユーザーの健康意識

ユーザーの年齢層は40代~60代が多く、健康を意識しはじめる世代が大きな割合を占めています。全体的な男女比率では女性が約6割と少し多いですが、60代以降では男性の比率が若干高くなっています。株式会社日本能率協会総合研究所が2021年1月に発表した調査では、男性の健康への気づかい意識が上昇していることが判明しており、男性の健康意識はこれまで以上に高まっているようです。

Good Life アプリでは、9つのアバターキャラの中から好きなキャラを選択することができます。アバターキャラは動物をモチーフに弊社デザイナーがデザインしていますが、興味深いことに選択するキャラクターごとにユーザーの平均的な特徴が見られます。最も人気なキャラクターは犬ですが、最も活動的で平均歩数も多いキャラはライオンで、反対にパンダは最も低い数値となりました。


コロナ禍の市民の健康活動の変化

実証実験が開始された2021年3月末は全国的に緊急事態宣言が解除され、登録者数の増加とともに平均歩数の上昇が見られました。6月末から7月には平均歩数のピークを迎えるまで伸び続けていたものの、東京都などで感染が拡大し各地で再び緊急事態宣言が発出されると、アプリの数値にもその影響が見られました。外出自粛ムードが広がり徐々に平均歩数も減少し、広島県でも緊急事態宣言が8月末から発令されたことから、一気に減少してしまいました。ただ自粛慣れもあるせいか徐々に歩数も増加し、緊急事態宣言解除後は再び歩数が増えています。

緊急事態宣言などによる一定の影響はありますが、実証実験期間中全体の平均歩数は7,000歩を超えており、厚生労働省が2019年に発表した「国民健康・栄養調査 」による歩数の平均値(男性6,793歩・女性5,832歩)より少し高く、福山市民は活動的なユーザーが多いことがわかります。

この度、2022年3月末まで実証実験の期間が延長されました。2021年12月15日には体調変化の予兆通知機能のデザイン刷新・改善がされ、これまでよりユーザーにわかりやすいアプリとなりました。今後も特典やブログなどコンテンツを充実させていきます。


出典

https://mmdlabo.jp/investigation/detail_1958.html

https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/000687163.pdf