ElderTechについて学んだ4つの興味深いこと

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    Marisa Petriano Client Services Director

ElderTech(高齢者のためのテクノロジー)。デジタルトランスフォーメーションの時代に、シニア顧客が取り残されないようにするにはどうすればよいでしょうか。 ReMarkがPlug & Playと共に開催したスタートアップ企業とのワークショップで学んだ4つのことをご紹介します。

米国国勢調査局によると、65歳以上のアメリカ人の数は、2018年の5200万人から、2060年までには9500万人とほぼ倍増することが予測されています*。この人口動態の変化は社会に対する課題となりますが、同時に、革新のための新しい道を生み出しており、保険業界全体で、ElderTechへの関心が高まっています。

ElderTechとは、高齢者とその介護者に利益をもたらすテクノロジーとサービスを意味します。多くの場合、65歳以上の高齢者のヘルスケア改善と日常生活のサポートに焦点を当てています。このようなソリューションの必要性が高まっているのです。しかし当のシニア世代がこのテクノロジーを生活に取り入れる可能性が高いかどうかについては懸念があります。たとえば、オンラインサービスを使用するというオプションがあっても、85%の高齢者は依然として人によるサービスを好みます[1]。それにもかかわらず、特にコロナ禍以降、デジタル採用率は上昇を続けており、携帯機器の使用に関しては、高齢者層が、過去10年間で最も急速に成長している層となっています[2]。また、高齢者の3人に2人は、健康増進アプリが健康改善に役立つツールトップ3の1つであると回答しています。

最近、ReMarkは、世界最大の初期投資家、アクセラレーター、および企業イノベーションプラットフォームであるPlug & Playと共にElderTechワークショップを主催しました。このイベントでは、進化するこのテクノロジー分野を率いる、ElderTechのスタートアップ企業のパネルディスカッションが行われました。

このイベントから学んだ、4つの大きなトレンドをご紹介します。

技術だけに頼らない

From Pipra (John Klepper, CEO/Founder)

デジタルにおける「成功」とは、100%デジタルのシステム、サービス、またはソリューションを意味すると誤解されがちです。しかし、特に高齢者を対象とする場合は、必ずしもそうとは限りません。高齢者を効果的にサポートするには、人の手が必要になる場合があるためです。例えば、最近のヘルスケア分野では、患者が自分の健康データや医療記録を入力・管理するセルフサービスがトレンドになっています。スタートアップ企業であるPipraは、代わりに医療従事者が高齢者の健康データを収集し、アルゴリズムに入力するという、より伝統的な方法を選択しました。これは、顧客と顧客固有のニーズをソリューションの中心に据え、同時にデータを検証し、アルゴリズムが正確にリスクを予測できるようにするための意識的な決定でした。

わかりやすい言葉の重要性

From Nymbl Science (Nathan Estrada, VP of Clinical)

プラットフォームでのコピーライティングであれ、顧客調査の書き方であれ、使用する文章や用語には注意が必要です。誤解が生じるのはよくあることで、混乱を招いたり、不正確なフィードバックを受け取ったりする可能性もあります。スタートアップ企業であるNymblは、技術用語が誤解が原因で、高齢者の技術導入率が過少報告されているのを見てきました。たとえば、「スマートデバイス」を持っているかという質問に対して、多くの高齢者は「いいえ」と答えますが、「電話を持っている」と主張します。そのためNymblでは継続的なABテストの一環として、メッセージの簡素化に取り組み、理解しやすい用語を使用して、高齢者ユーザーを適切に案内およびサポートできるよう取り組んでいます。

タッチより音声

From Wellsaid.ai (Randy Williams, MD/CEO)

高齢者にとっては、スクロールからボタンのタップまで、すべての「標準」UX機能は、自然に使いこなせるものではなく、むしろ使う上でハードルとなる可能性があります。Wellsaid.aiは、高齢者の間で最も急速に成長している技術分野の1つであるスマートスピーカーまたはディスプレイ上にプラットフォームを構築することで、この問題を回避しました。タッチスクリーンデバイスとは異なり、音声によるコマンドは高齢者により自然に伝わり、使い方を学ぶことはそれほど難しいものではありません。

高齢者の立場で考える

From HeyRenee (Nick Desai, CEO/Founder)

自分自身が高齢者またはその介護者になるまで、彼らが直面する課題を完全に理解することはできません。経験則から言うと、決めつけず、高齢者の意見を聞きながら進めるのが良いでしょう。HeyReneeはまさにそれを実践しています。同社のプラットフォームは、創設者のRenee Dua博士と闘病中の父親とのやり取り、および博士が父親の複雑な健康問題を管理する際に直面した課題に基づいています。同社は、思いやりと忍耐の感覚とともに、ユーザーの実際的なニーズを満たすことの重要性を強調しています。

高齢化が進むにつれ、高齢者に優しいテクノロジーへの需要も高まります。保険業界にとって新たなビジネスチャンスとなるだけでなく、シニア世代のニーズと長寿をよりよくサポートすることは、社会全体にも永続的な影響を与えることができるのです。

ReMarkは、保険会社やElderTechプロバイダーと協力し、これらの課題の解決に貢献できることを楽しみにしています!

ワークショップのフルバージョンはこちらから視聴できます。

[1] ReMark’s Global Consumer Study 2021-22. USA data.
[2] https://www.statista.com/stati...